まるでカップルのように見える写真ですが、そうではありません。埼玉にある「自由の森学園」の名物教師だったゲッチョさんこと盛口満さんと和田町と畑中の境の馬引沢へ自然観察に出かけたときのものです。
「自由の森学園」はユニークな先生ぞろいですが、その中でもゲッチョさんは生物観察に関するたくさんの著書があり、読者である私としては、お会いできる日を心待ちにしていたのです。
市内の環境団体の若手(ゲッチョさんの教え子)が企画したこの自然観察会、午前中は梅郷市民センターでまず話を聞くことから始まりました。
のっけからゲッチョさんは、体と顔は私たちのほうを向いたまま手は黒板の字を書いていくというアクロバティックな板書で、みんなを楽しませ、「本物に勝るものはありません」と言いながらリュクサックの中から次々取り出す動物たちの骨でみんなをあ然とさせ、よく力の抜けた体(へろへろ動くのを見てるだけでこちらもリラックスしてしまった)で表現豊かな観察学を披露して参加者を1人残らずとりこにしてしまいました。
というわけで、いよいよ一緒に山に入る頃には、すっかりゲッチョ流が伝染しこんなにこにこ顔になってしまったのでした。こういう自然案内人に出会うって、特に子供たちにとっては忘れがたい体験になるだろなぁ。
生意気にもわたしも山歩きや観察会の案内人をつとめさせて頂くことがありますが、ゲッチョさんの域まではとても届きそうにありません。
ゲッチョさん、今は沖縄で「珊瑚舎スコーレ」というフリースクールを仲間と一緒にやっていらっしゃるそうです。沖縄よりも青梅のほうがより多彩で複雑な自然がある、という感想はちょっと意外だったけれど「うーん、やっぱり青梅はいいとこだわ」と得意な気分になりました。