永山北部丘陵という名前は、もともとあった地名ではありません。開発のために付けられた名前で、そのためか私はいつまでもなじむことができず、根ヶ布(ネカブ)の山、根ヶ布の中央の谷・・・などと呼んでいます。青梅市役所では、公園緑地課が中心になって保全の計画作りを進めていますが、一帯を「青梅の森」と呼ぶという仮の案が出ています。なんだか漠然とした感じ。その土地の履歴書でもある古くからの地名を活かすことはできないのでしょうか?
各地の開発事例を調べている時、抹消された古い地名に出会ってなんともいえぬ気持になったことがあります。その土地の歴史や記憶が消されてしまったみたいでとても悲しかった・・・
古い呼び名を決然と捨てるのは、それに見合う理由がある時ではないでしょうか。たとえば「トトロの森」という名は多くの人に親しんでいただくために選ばれ、その役目を十分に果たしていると思います。永山北部丘陵の名前は青梅の歴史・文化・自然に詳しい方たちの意見を入れて決めていただきたい。私はそう願わずにはいられません。