青梅夜具地   昔はみんなこの模様のふとんで寝ていた

 

 

 

 

 

 

夜具地(やぐじ)とは、ふとん地のことです。青梅の夜具地生産は昭和20年代の最盛期には全国シェアの60%~80%を占める一大産業でした。ギザギザ屋根の織物工場で大勢の人が働いていて、夜になると町へ繰り出す人で、通りがいっぱいになるほどにぎわった、と聞いています。

(今、夜7時にはしんと暗い青梅駅前の通りを思うと、信じられないようなことですね)

最盛期は青梅の税金収入の90%が織物関係からだったそうです。町は潤い、映画館もたくさんありました。しかし、昭和30年代には寝具のデザインが変化し、輸入生地が多用され、青梅夜具地の需要は一気に減ってしまったのです。平成11年に夜具地の生産はすべて終わりました。

でも、このデザイン、素敵ですよね。布地が好きな人たちの心を今でもひきつける! と私は思っています。

 

 

 

 

 

 

今から5年前、私は市長に「市役所クールビズに、青梅夜具地のデザインを活かしたシャツを作り、市役所で着てはどうだろうか」と提案しました。しかし当時の竹内市長は、「ちょっと抵抗が強いように感じている。我々は皆さんの前で仕事をするのに、やはりそれなりの、質素なというか、余り目立たない普通の格好で仕事をするのがいいのかな」との見解で、採用されませんでした。

職員の皆さんの意見なども聞いてほしかった、と思います。残念です。

写真は毎年10月半ばに織物工業組合の建物で開かれる「オリック祭り」の展示です。ワクワクします。

四月からの新年度には、郷土博物館でも青梅夜具地、青梅の織物を取り上げていただく予定です。

⇓ 青梅を歩くとき参考にどうぞ

http://life-ome.com/textile/ 「おうめ織りめぐり テキスタイルの街を巡る」