文化により人はつながる 2019.2.1

議会報告をポスティングして市内の様々な場所を歩きます。時には出会った方から相談を受けることも。7、8年前のことです。引っ越してきて間もない方がとても困っておられ、消費者相談をご紹介したことがありました。昨年ポスティングしていて、久しぶりにその方とばったりお会いしたのです。

「その後いかがですか?」とお尋ねすると、にこにこして、「太極拳を一生懸命練習しています。指導してくださる方がとても親切で、楽しいです。青梅に引っ越してきてよかった」とおっしゃるので、私もうれしくなりました。

趣味や運動で新しい人のつながりができるということはとても大切なのだと思います。文化により市民が仲良くなるということは、暮らしが豊かになるということであり、また災害などの時もそういうつながりが協力の輪を作るとも考えられます。

今の市政には、社会教育と取り組むビジョンが不足しているのではないでしょうか。市民小ホール・大ホールの検討過程を見ていると残念でなりません。

社会教育が盛んな福生市では、連続講座を多岐にわたり企画し、そこに参加した市民が新たに活動グループを作っていくような方向を目指しているそうです。青梅市は単発で終わる講座が多く、新しい文化活動団体を育てることにはつながっていません。そのため青梅市内では、市民文化団体で高齢化や参加者数の減少が問題になっています。

昨年、議会でこれを取り上げ、教育委員会も福生市の事例を学んでみるそうなので、新年度からの講座の企画に期待しているところです。社会教育に熱心な職員がいると支援や企画プログラム・講座などががぜん生き生きしてくるのです!

「子育て中のお母さん方の関心は、子育て支援と、教育水準と医療、そして居場所(文化)である。このことに気が付いた自治体と、未だにそれに気が付かずに、公共事業と企業を引っ張ってくれば、それだけで地域振興になると考えている自治体との間で、いま、大きな差がつきつつある。」

                          平田オリザ『人口減少社会の未来学』